[キエフ 3日 ロイター] – ウクライナに亡命したベラルーシの活動家が3日早く、ウクライナの首都キエフにある自宅近くの公園で遺体で発見された。ウクライナの警察は殺人事件として捜査を開始した。
亡くなったのは、迫害を逃れてきたベラルーシ人を支援する組織「ウクライナのベラルーシの家(BUD)」のリーダーを務めていたビタリー・シショフ氏。キエフを拠点に活動を続けていたが、今月2日、ジョギングから帰宅しないとパートナーが警察に通報していた。
シショフ氏は首を吊った状態で発見されており、ウクライナ警察は、犯人が自殺を装った可能性もあるとみて、殺人容疑で捜査を進めている。
BUDによると、シショフ氏はベラルーシで反政府抗議デモに参加後、昨年、ベラルーシを脱出。それ以降、常に監視されていると感じていたという。
ベラルーシでは、昨年の大統領選を巡り抗議デモが発生。ルカシェンコ大統領が弾圧を強化しており、ベラルーシを脱出し、ウクライナ、ポーランド、リトアニアに亡命する人が少なくない。
ウェブサイトによると、BUDは、ベラルーシを脱出してきた人々に宿泊先や仕事を紹介したり、法的な助言を行っている。
BUDは「われわれは、地元の関係者やベラルーシ市民から、誘拐や殺害など、さまざまな挑発行為を受ける恐れがあると、注意を受けていた。ビタリーは、平然とユーモアを交えて聞き流していた」との声明を発表した。