[ニューヨーク 5日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが横ばい。米雇用統計の発表を翌日に控え、様子見ムードが広がった。債券市場では利回りが上昇したものの、ドルへの影響は限定的だった。

ドルは通貨バスケットに対し0.03%安の92.249。

前日は、米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が、利上げに必要な条件は2022年末までに満たされる可能性があり、23年に利上げを開始できる状況にあるという認識を示した。

INGのストラテジストは「クラリダ副議長の発言が相場の下支えになった」と指摘。OANDAのシニア市場ストラテジスト、エドワード・モヤ氏は「雇用統計を控え様子見ムードが強まった」と述べた。

ロイターのエコノミスト調査によると、7月の非農業部門雇用者数は88万人増と、前月の85万人増から伸びが拡大する見込み。

ポンド/ドルは0.3%高の1.3931ドル。イングランド銀行(英中央銀行)は5日、政策金利を過去最低の0.1%に据え置き、資産買い入れ枠もこれまでの総額8950億ポンド(1兆2500億ドル)を維持した。また、超金融緩和策の将来的な正常化を見据えた「出口戦略」の新たな指針を公表した。

ユーロ/ドルは1.1835ドルと横ばい。ドル/円は0.25%高の109.75円。

暗号資産(仮想通貨)のイーサは3%高の2810ドル。5日に「イーサリアム改善提案(EIP)1559」と呼ばれるアップグレードが実施された。これにより取引手数料が安定し、イーサの供給量が減少すると見込まれている。

ビットコインは3%高の4万0987ドル。