アトランタ連銀のボスティック総裁は力強い雇用増があと1、2カ月続いた場合、資産購入のテーパリング(段階的縮小)を「速いペースで」進める可能性に言及しました。9月には失業保険給付の上乗せ終了と学校再開で、労働力の供給が増えると見込まれており、総裁の描くような展開になる可能性は十分あります。一方、新型コロナウイルスの変異株感染がさらに拡大すれば、労働力人口から外れている人たちの復職がさらに遅れる恐れもあります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

速いペースで

ボスティック総裁は7月に非農業部門雇用者数が前月比94万3000人増となったことが「かなり心強いのは確かだ」と述べ、「これが次の1-2カ月続けば目標に向けて『顕著な進展』があったことになり、新たな政策姿勢をどうするか考えるべきだろうというのが私の感触だ」と発言。「10月から12月というレンジを私は現在考えている」と話した。7月の統計と同じような「高い数値」か「それ以上に強い数字だった場合、タイミングの前倒しに違和感はない」と述べた。

1000万件の大台

6月の米求人件数は1010万件と、また過去最高を記録した。旅行や外食といったサービスへの需要の急回復で、雇用主は幅広い職種の欠員を埋めようと奔走しているが、人材の供給は今も抑制された状態にある。育児や根強い健康面の懸念、手厚い失業保険給付などを背景に、一部は労働力人口から外れたままとなっている。 

相次ぐ引き上げ

ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループは、米国で入社1年目のアナリストの給料を25%余り引き上げる。金融業界では、激務が続く中での離職を食い止めるべく、給料引き上げの動きが続いている。関係者によると、ジェフリーズはジュニアバンカーの給料を11万ドル(約1200万円)に変更する。従来は8万5000ドルだった。これにより、先に報酬引き上げに動いていたゴールドマン・サックス・グループの水準に並ぶ。

5万ドルを視野に

ビットコインは一時5%余り上昇し4万6000ドル台を回復した。ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は急反落しない限り速やかに5万ドルに向かう可能性があるとの見方を示した。

疑いの余地ない

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC) は最新の報告書で、温室効果ガスの排出抑制に向け思い切った行動を取らなければ、今後20年以内に産業革命以降の気温上昇がセ氏1.5度に達するだろうと警告した。今回の報告書は初めて「人間の活動による影響が大気や海洋、陸地を温暖化させたのは疑いの余地がない」と断定。温室効果ガスの排出が止まらない限り、気温上昇の傾向も終わることはないだろうと予測した。

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