セクシャルハラスメント行為の告発により、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモが8月10日、辞任を表明した。後任は、右腕だったキャシー・ホークル。女性初のニューヨーク州知事の誕生だ。
アメリカ行政の舞台における重要ポストに就いたのは、またもや女性だった。8月10日火曜日、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモは、複数の女性によるセクシャルハラスメントの訴えを受けて辞任。複数の情報チャンネルで辞任を告げた後、副知事、別の言い方をすれば、自身の右腕であったキャシー・ホークルが2週間後に州知事の座を引き継ぐ、と発表した。 「知的で有能」とクオモが形容する人物。彼女は57人目にして、初の女性ニューヨーク州知事となる。キャシー・ホークルは、自身のツイッターで、「クオモ知事の辞意に同意します。それは正しい行いであり、ニューヨーク州の住民にとっても良いことです」と発言した。
政治に取り組み始めた学生時代
キャシー・ホークルは、随分前から、政治的な意見と価値観を持ち続けてきた。1958年バッファロー生まれ。高校時代に政治活動に参加し、民主党のためのボランティア活動を開始。政治家たちのオフィスで、若き女子学生は早々に、オフィスでただ1人の女性であることに気づくことになる。その後はシラキュース大学に学び、ワシントンDCのアメリカ・カトリック大学で法律を修める。大学時代、アパルトヘイトと戦う彼女は、シラキュース大学に圧力をかけ、差別的政治を続ける南アフリカへの同大学による投資を打ち切らせることに成功している。 夫は、2009年にバラク・オバマ大統領に任命された、ニューヨーク州西部アメリカ合衆国地方検察官のウィリアム・J・ホークル。キャシー・ホークルは自らを「独立した民主党員」とみなして入る。これは特に、彼女が2011年にアメリカ合衆国議会に立候補した際、民主党によるイニシアティブのいくつかに反対していたことから、当時のキャンペーンで使われた言葉だ。2014年、アンドリュー・クオモは、州知事再選選挙出馬において彼女を副知事候補に選び、2015年、彼女は副知事に就任。クオモ=ホークル・コンビは2018年の選挙でも再選を果たす。
女性の権利を擁護
キャシー・ホークルは、議員時代、ことに妊娠中絶の権利と同性婚を擁護した。ニューヨーク州副知事時代は、大学キャンパスにおける性的暴力と闘うキャンペーンを率いた。 女性政治家として、上司であるアンドリュー・クオモを告発することは、そのフェミニストとしての姿勢を再度示すことになった。8月3日、彼女はツイッター上で、「知事による、複数の女性に対する憎むべき、不法な行為」と告発し、告発した女性たちへの支持を明らかにした。「勇気ある女性たちを信じます。発言するために彼女たちが必要とした勇気を称えます」。