米国の住宅価格は、4-6月(第2四半期)に過去最大の伸びを示した。在庫不足が続き、買い手は値ごろ感のある物件を見つけるのが難しくなっている。

  全米不動産業者協会(NAR)の12日発表によると、中古一戸建て住宅の販売価格(中央値)は前年同期比23%上昇の35万7900ドル(約3950万円)と過去最高。調査対象となった183都市圏の約94%が2桁の伸び率となった。1-3月(第1四半期)は、2桁の伸びとなったのは全体の89%だった。

  低い住宅ローン金利を背景に米住宅市場はここ1年余り過熱状態が続いており、在庫不足が価格を大きく押し上げている。

  NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏はリポートで「住宅価格の上昇と、それに伴う住宅資産の増加はこの1年間、目を見張るものがあった。だが2022年も同じ状況になる可能性は低い」と分析。「市場への供給が増え、需要がやや後退しつつある兆候が見られる」と指摘した。

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原題:Home Prices in the U.S. Soar 23%, the Fastest Rate on Record (1)(抜粋)