- カブール空港をタリバン包囲、ドーハ協議で進展の兆し
- アフガニスタン中銀資産凍結、タリバンは外貨準備にアクセスできず
アラブ首長国連邦(UAE)はアフガニスタンから逃亡したガニ大統領とその家族が滞在していることを明らかにした。UAE外務省は「人道的な見地から、UAEはガニ大統領とその家族を受け入れた」との声明を出した。
アルバニアには300人ほどのアフガン難民が到着した。北マケドニアは450人の到着を予想している。
アフガン情勢の動きは時系列で以下の通り。
タリバンが国際空港を包囲
タリバンが首都カブールを掌握後、大混乱に陥っていた国際空港の状況はやや落ち着きつつあるもようだ。民間機と軍用機の飛行が再開され、直近24時間で700人超が出国したと、米政権当局者の1人が明らかにした。
カブールではタリバン戦闘員が国際空港を包囲しており、アフガニスタン人の出国を阻止するのではないかとの懸念が高まっている。ただ、タリバン高官の1人は、国際空港の検問所は安全を確保し、人々が殺到するのを防ぐために設置しているだけだと説明。タリバンは国内にとどまるように呼び掛けているが、正式な渡航書類があれば米国の退避便への搭乗を止めることはないとも語った。
ドーハ協議で進展の兆し
一方、カタールのドーハでは、新政権樹立協議が加速している兆しがある。タリバンは17日、同勢力が主導する新政府に一定の条件下で女性が加わることを認めると明らかにしている。
タリバンはアフガンの外貨準備にアクセスできず
米国がアフガニスタン中央銀行の資産を凍結したことで、タリバンは同国の外貨準備にアクセスできないと同中銀を率いていたアジマル・アフマディ氏が18日、一連のツイートで指摘した。
米国、台湾へのコミットメントを再確認
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)はワシントンでの17日の記者会見で、「米国の同盟国・パートナーへのコミットメントは極めて重要であるとわれわれは考えており、常にそのように接してきた」と述べ、「台湾とイスラエルに対する米国のコミットメント」は引き続き強いものになると表明。アフガンからは撤退するが、台湾や他の同盟国・地域への関与姿勢は変わらないとし、懸念払拭(ふっしょく)に努めた。
イエレン米財務長官に介入要請
米共和党の下院議員グループはイエレン米財務長官に対し、タリバンの支配下となったアフガニスタンが国際通貨基金(IMF)の準備資産である特別引き出し権(SDR)を利用できないよう介入すべきだと指摘した。
米国がアフガン中銀資産凍結
米国はタリバンに利用されないよう、アフガニスタン中央銀行が米国内に持つ資産約95億ドル(約1兆400億円)を凍結し、本国への現金輸送を停止した。米政府当局者が17日、確認した。
タリバン幹部らがカンダハルに到着
タリバンのナンバー2であるバラダル師が率いる代表団がアフガン南部の都市カンダハルに到着したと、タリバン報道官がツイートした。バラダル師は昨年2月に米国との和平合意に至った交渉でタリバンを率いた人物。
米、毎時の退避便運航目指す
米国防総省の当局者によると、カブール国際空港の米司令官は、毎時1便の退避便を運航し、最終的に1日当たり5000-9000人を出国させることを目指している。米軍は同空港での部隊増強を続けており、国防総省のカービー報道官によれば、17日中に約4000人を配置する見通し。
NATO、空港の安全確保と退避を支援
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、米国やトルコ、英国、ノルウェーなどがカブールの空港の安全確保と、人々を退避させる作業に24時間体制で当たっていると述べた。出国希望者は全員、空路ないし陸路で出国が許されるべきだとし、NATO加盟国は陸路の国境再開に取り組んでいると話した。
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原題:Taliban Barricade Airport; Ghani Is in UAE: Afghanistan Update(抜粋)
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