[ニューヨーク 18日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、テーパリング(量的緩和の縮小)開始時期について見解が割れていたことが判明し、ドルがそれまでに付けていた4カ月半ぶりの高値から軟化した。
連邦準備理事会(FRB)が公表した7月27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金融政策当局者がテーパリング(量的緩和の縮小)に着手する雇用面での条件は現時点では達成されていないとの見方を示していたことが判明。
フォレックス・ドットコムとシティ・インデックスのグローバル調査部門責任者、マット・ウェラー氏は「議事要旨はハト派的と受け止められ、ドル相場と米国債利回りが下向いた」と指摘。「量的緩和縮小のタイミングを探ろうと、パウエルFRB議長が来週ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムで行う基調講演が注目されている」と述べた。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数はほぼ横ばいの93.137。一時は93.267と、4カ月半ぶりの高値を付けていた。
ドルは当初、世界経済への懸念から安全買いが入り、上昇していた。マネックス・ヨーロッパ(ロンドン)のシニア外為市場アナリスト、シモン・ハービー氏は「中国経済減速のほか、アジア太平洋地域での新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大など、数多くのマクロ経済リスクが存在している」と述べた。
ユーロは対ドルでほぼ横ばいの1.1712ドル。一時は4月1日以来の安値を付けていたが、FOMC議事要旨を受け上向いた。
ドルは対円で0.2%高の109.85円。
資源国通貨はFOMC議事要旨を受け対米ドルで下げ幅を縮小し、終盤の取引で豪ドルは0.2%安、ニュージーランドドルは0.4%安。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが1.8%高の4万5504ドル。イーサは1.8%高の3064ドル。
ドル/円 NY終値 109.74/109.79
始値 109.74
高値 110.06
安値 109.73
ユーロ/ドル NY終値 1.1710/1.1714
始値 1.1712
高値 1.1742
安値 1.1695