[ワシントン 20日 ロイター] – バイデン米大統領は20日、イスラム主義組織タリバンが掌握したアフガニスタンからの退避を希望する米国人全員を「帰国させる」と確約した。同時に、アフガン駐留米軍撤退に伴う混乱によって、米政府に対する国際社会の信認は低下してないと強調した。

ホワイトハウスの会見で「米国の信認に疑問は生じていない。喫緊の使命を果たすためにパートナー国と結束している」と語った。

米政権がタリバン進撃のスピードを見誤り、米国人や米政府に協力してきたアフガン人の退避計画が不十分だったという批判への答えを記者団から求められ、バイデン大統領は「現在の作戦終了後に批判する時間は十分にある。責任は私にある」と応じた。

さらに「アフガンからの退避は危険が伴い、米軍にもリスクがあり、困難な状況下で実施されている」とし、アフガニスタンで最終的にどのような結果になるのかを約束することはできないと言明。「史上最大規模かつ最も困難な空輸であり、これほどの動力を地球の裏側に正確に投入できる国は世界でも米国だけだ」と述べた。

また「われわれは同盟国であるアフガニスタンや提携国、そして米国と関係があるという理由で標的にされる可能性があるアフガン市民に安全な退避を提供するためにできる限りのことを行うつもりだ」と表明した。

現時点で約1万3000人がアフガンから出国したという。

バイデン大統領は、政府高官がタリバンと常に連絡を取り合っているとし、タリバンに対し「米軍に対する攻撃や空港での退避活動の妨害は、迅速かつ強力な対応に直面する」と警告した。