[ニューヨーク/ロンドン 26日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが上昇。テーパリング(量的緩和の縮小)を巡る連邦準備理事会(FRB)当局者のタカ派発言が材料になった。

セントルイス地区連銀のブラード総裁は、CNBCテレビとのインタビューで、インフレ率が鈍化するかどうか疑問を抱いているとし、テーパリングを開始する必要性を強調。来年の第1・四半期末までに資産購入を終わらせるよう改めて主張した。また、ダラス地区連銀のカプラン総裁は「9月のFOMC会合で買い入れを調整する計画を発表し、10月またはその後すぐに計画を実行し始めるというのが、引き続き私の考えだ」とした。

翌日には、米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエルFRB議長が講演を行う。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのリー・フェリッジ氏は「経済が減速する中、パウエル氏はテーパリングに踏み切ることで市場がパニックに陥ることを望んでいない」とした上で、「テーパリングの可能性を残しつつも、柔軟に対応する考えを示すのではないか」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.27%高の93.0361。ユーロ/ドルは0.18%安の1.175ドル。ドル/スイスフランは0.5%高の0.9181フラン。

ブラード総裁の発言を受け、10年債利回りは一時1.375%と、8月12日以来の水準に上昇した。

ドル/円は0.04%高の110.04円。対カナダドルでは0.76%高の1.2682カナダドル、対豪ドルでは0.5%高の0.7289ドル。