[ドーハ 31日 ロイター] – カタールのムハンマド外相は31日、イスラム主義組織タリバンを孤立化させればアフガニスタンが一段と不安定になるとし、アフガニスタンの安全保障や社会・経済上の問題に対応するため、各国に対しタリバンと共に取り組んでいくよう呼び掛けた。

ムハンマド外相は、カタールを訪問しているドイツのマース外相との共同記者会見で、前回タリバン政権を孤立させたことで、現在のような状況が生まれたと指摘。「われわれが条件を付け始め、取り組みをやめれば、空白が生じる。その空白を誰が埋めるだろうか」とし、「取り組んでいかないことには安全保障の面でも、社会・経済的な問題の面でも、真の意味での進展は得られない」と述べた。

ただ、タリバンを正統的な政府として承認することは優先事項ではないと語った。

マース外相は、国際支援には一定の条件が伴うとしながらも、ドイツ政府にはアフガニスタンを支援する意向があると表明。国際社会はアフガニスタンを不安定にすることはできないと述べた。

カタールは米国の同盟国であると同時に、タリバンとの対話姿勢も築いており、タリバンは2013年からカタールに政治事務所を置いている。