[ニューヨーク 1日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドル指数が下落。米雇用関連統計が予想を大幅に下回ったことでドルが売られた。
8月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数の伸びが37万4000人と、前月の32万6000人から拡大する一方、市場予想の61万3000人を大きく割り込んだ。
ウエスタンユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「確かに回復の動きは一様ではない」と認めた上で、3日に発表される8月の雇用統計が期待外れに終われば、差し迫ったテーパリング(量的緩和の縮小)への道は閉ざされ、ドルはやや停滞状態になると述べた。
他の経済指標では、8月のISM製造業景気指数が59.9と、市場予想に反して上昇。新規受注が好調となる一方、人手不足により雇用は9カ月ぶりの水準に落ち込んだ。
主要6通貨に対するドル指数は0.203%安の92.376と1カ月ぶり安値。
こうした中、ユーロ/ドルは0.3%高の1.1843ドル。一時1.1857ドルと8月5日以来の高値を付けた。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのワイトマン独連銀総裁は、ユーロ圏の物価情勢について、このところ物価を押し上げている一時要因が基調的なものになる可能性があり、ユーロ圏のインフレ率がECB予想を上回るリスクがあると指摘。ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の終了に向け準備し始める必要があるとの考えを示した。
円は対ドルで0.04%高の109.97円。ポンド/ドルは0.14%高の1.3773ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.9%高の4万8521ドル。イーサは8.18%高の3713ドル。一時3791ドルと5月16日以来の高値を付けた。
ドル/円 NY終値 109.99/110.02
始値 110.28
高値 110.38
安値 109.89
ユーロ/ドル NY終値 1.1837/1.1841
始値 1.1818
高値 1.1856
安値 1.1814