- FBIがテロ調査文書の機密を解除、米政府の経済政策にブレーキ
- 設備投資に勢い、日本株に外国人回帰、ステーブルコインの調査検討
ニューヨーク市の公立学校でようやく新学期が始まります。昨年と異なり、オンライン授業を一切認めない完全な学校再開です。教職員にはワクチン接種を義務付け、接種適齢の生徒がいる学校では校内接種を用意し、デブラシオ市長は感染抑制と学校再開の両立に自信を持っています。一方でニューヨーク市の感染率は3%近辺で下げ渋っており、欠席扱いを覚悟で子供を学校に送らないと決めた保護者もいます。子供たちの安全と健康を優先したという市の方針。保護者のメンタルの健康にも配慮が求められています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
結論下さず
2001年9月11日の米同時多発テロでサウジアラビアが実行犯を支援したとの疑惑について、米連邦捜査局(FBI)はこの調査に関する内部文書の機密扱いを解除した。一部黒塗りのまま開示された16ページの同文書は、この疑惑に関していかなる結論も下していないが、サウジ外交官1人を含め、当時米国に住んでいたサウジ国籍を持つ複数の人物とテロリストらのつながりや、連絡のやり取りを詳細に示している。サウジ政府は同事件へのいかなる関与も一貫して否定している。
非現実的
米民主党穏健派のマンチン上院議員は3兆5000億ドル(約383兆円)規模の税制・支出計画への反対をあらためて表明。緊急性がみられないほか、インフレへの影響も懸念していると述べた。下院民主党は同計画について、超党派で上院を通過した5500億ドル規模のインフラ法案と並行して前進させたい意向だが、マンチン氏は下院がインフラ法案を9月27日の期限までに採決できるとは思えないと示唆した。
攻めの戦略
グローバル企業の設備投資意欲が著しく高まっている。供給サイドではコロナ禍で膨らんだ受注残や、環境に一段と配慮するよう求める動き、深刻な半導体不足が投資の勢いに弾みをつけている。需要サイドでは消費繰り延べが設備投資の必要性を裏付けている。S&Pグローバル・レーティングによると、世界全体で企業の設備投資は今年13%増える見込み。全地域と広範なセクターで伸びており、特に半導体や小売り、ソフトウエア、運輸での増加が目立つという。
アベノミクス以来
外国人投資家が日本株に戻ってきた。菅義偉首相が自民党総裁選に出馬しないと表明したことがきっかけだ。日本株は今年、先進国市場の中での出遅れ感が目立っていたが、東京証券取引所の1部では今月3日までの週で海外投資家の買い越しが3636億円に上り、外国勢の回帰を印象付けた。日本取引所グループのデータによると、このままいけば今年の海外勢による日本株買いはアベノミクスへの期待が強まった13年以来の高水準に達し、外国人投資家の買い越しは17年以来ということになる。
システミックな脅威
法定通貨の価値に連動するテザーなどのステーブルコインについて、米財務省など連邦機関は金融の安定性を脅かすものかどうか正式調査の開始を議論している。調査の結果次第では、暗号資産市場で急拡大しているステーブルコインが大幅に監視を強化される可能性がある。トレーダーはビットコインなどの購入にステーブルコインを広く用いており、金融システムへのシステミックな脅威だと認定されれば、状況は一変する可能性がある。
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