4人が争う自民党総裁選挙は後半戦に入り、依然として混戦模様となっています。各陣営は1回目の投票でいずれの候補者も過半数に届かず決選投票にもつれ込むことも視野に、党所属の国会議員や全国の党員に対する支持拡大の動きを強めています。今月17日に告示された自民党総裁選挙は来週29日の投開票まで1週間を切り、選挙戦が後半に入りました。
4人の争いとなった今回の選挙では多くの派閥が支持する候補者の一本化を見送ったことから依然として混戦模様となっていて、党内では1回目の投票でいずれも過半数に届かず上位2人による決選投票の可能性が高くなっているという見方が出ています。
このため各陣営は国会議員への働きかけに加え、来週28日の党員投票の締め切りを控え全国の党員に対する支持拡大の動きを強めています。
このうち
▽河野規制改革担当大臣の陣営は、本人の知名度を強みとして党員票のさらなる上積みを目指すとともに、党員の支持をテコに国会議員への支持拡大も図ることで、1回目の投票で過半数を獲得したいとしています。
▽岸田前政務調査会長の陣営は、岸田派のほか細田派や麻生派も支持する候補の1人としていることから、国会議員票の比重が高くなる決選投票に持ち込めば有利になる可能性があるとみて、議員の支持固めと党員への働きかけに力を入れる方針です。
▽高市前総務大臣の陣営は、政策の内容が党員に浸透しつつあるとしていて安倍前総理大臣の支援も受けて党員への働きかけを強めるとともに、かつて所属し高市氏を支持する候補の1人としている細田派に加え、ほかの派閥への支持拡大を目指す方針です。
▽野田幹事長代行の陣営は、立候補表明が告示の前日となり出遅れは否定できないとしつつも、メディアなどでの発信を強化するとともに推薦人となった国会議員が中心となってほかの議員や党員への支持拡大を図ることにしています。
一方、総裁選挙では23日から4日間、4人がオンラインで国民からの質問に答える政策討論会が予定され、23日は新型コロナ対策や経済・財政政策などをテーマに意見が交わさる見通しです。