[ 22日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を示した。市場関係者の見方は以下の通り。米連邦準備理事会(FRB)は21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的緩和の縮小)着手が「近く」正当化される公算が大きいとの見解を示した。2019年3月撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)
●緩和縮小11月に発表、12月に決定
<LPLフィナンシャルの債券ストラテジスト、ローレンス・ギラム氏>
2022年に利上げを開始するとの予想が18人中9人と、ちょうど半々になった。FOMC内に見解の相違があるのは興味深い。
今回はテーパリング(量的緩和の縮小)を近く開始する考えも表明した。FRBは11月のFOMCでテーパリング着手を発表し、12月の会合で実際に開始を決定する可能性がある。
●これまでになくタカ派的
<ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同最高投資責任者(CIO)、エミリー・ローランド氏>
パウエルFRB議長はテーパリング(量的緩和の縮小)は来年の年央までに完了する可能性があると示唆した。これは、これまでよりもかなりタカ派的だ。
われわれは、テーパリング完了は22年終盤までかかると予想している。今回はこれまでになくタカ派的だった。
●暫定的なテーパリング発表
<CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏>
FRBは経済がこれまでのように成長し続ければ、テーパリング(量的緩和の縮小)の実施が正当化されることを基本的に認めた。多くの人の予想よりもややタカ派的な内容だった。2021年の国内総生産(GDP)見通しを引き下げたが、暫定的なテーパリングの発表だったと言えよう。
FRBがテーパリングを行う理由は経済と企業収益がそれに耐え得るほど好調だからだ。経済が力強い一方、FRBによる利上げは1年以上先と見込まれているため、株式に資金が流入している。
FRBが現在の想定よりもはるかに早く利上げを実施して投資家を驚かせるようなことはしないだろう。