[23日 ロイター] – 米国株式市場は主要株価3指数が1%超上昇して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)や利上げに対する姿勢を巡り安心感が広がった。

コンサルティング大手アクセンチュアや顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドットコムの明るい業績見通しも市場を支援した。

また、22日夜には米食品医薬品局(FDA)が、米ファイザー/独ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)について、65歳以上の高齢者や重症化リスクの高い人を対象に承認した。

中国の不動産開発大手、中国恒大集団の債務問題を巡る懸念が緩和していることも地合い改善につながった。

米連邦準備理事会(FRB)は21─22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、早ければ11月にもテーパリングに着手する可能性があるとの見通しを示した。また、その後に続く利上げの時期が予想よりも早まる可能性を示唆した。

市場では11月のテーパリング決定がおおむね織り込まれていた。

パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、利上げのハードルはテーパリングよりもはるかに高いとの認識を示した。

インバーネス・カウンセルのチーフ投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「非常に良いFOMC会合を受けた上昇だ。サプライズがなく、予想通りだったことを示している」と指摘。「FRBの利上げはまだかなり先であり、それまでには多くのことが変わる可能性がある」と語った。