[ニューヨーク 30日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で、ドル指数が約1年ぶりの高値を更新したものの、不安定な取引の中、終盤の取引では小幅安となった。このところの急上昇を受け一服感が出ているほか、新規失業保険申請件数の増加が圧迫要因となった。

この日発表の経済指標では、9月25日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が36万2000件と、前週から1万1000件増加。第2・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値(季節調整済み)は年率換算で前期比6.7%増と、改定値の6.6%増からやや上方改定された。

キャピタル・エコノミクスのアシスタント・エコノミスト、ジョセフ・マーロー氏は「ドルが短期的にやや下落したとしても、ほどなく再び上昇する」と予想。「大部分の主要国で長期金利が上昇しているが、 中でも米国では大きく上昇した。米金利上昇は、金融引き締め観測を背景とした実質金利の上昇を反映していることが重要な点となる」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は94.504と、2020年9月28日以来の高値を更新。終盤の取引では0.2%安の94.199。9月は1.7%上昇。第3・四半期は2%上昇した。

ドルは対円で112.07円と、20年2月以来の高値を更新。終盤の取引では0.5%安の111.36円。

9月のドルの対円での上昇率は1.2%。第3・四半期は0.4%上昇した。

ユーロは0.1%安の1.1586ドル。一時は1.1563ドルと、20年7月以来の安値を付けた。

リスク動向を反映しやすい豪ドルは対米ドルで0.8%高。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが5.7%高の4万3929ドル。イーサは6.2%高の3028ドル。両通貨は9月の高値から20─27%下落している。

ドル/円 NY終値 111.27/111.30

始値 112.02

高値 112.07

安値 111.25

ユーロ/ドル NY終値 1.1581/1.1585

始値 1.1570

高値 1.1599

安値 1.1563