[モスクワ 6日 ロイター] – ロシア政府は新たな脱炭素化戦略の草案をまとめた。二酸化炭素(CO2)の排出量を2060年までに実質ゼロとすることを目指す。従来の案よりも積極的な排出削減措置を盛り込んだ。
欧州連合(EU)、英国、イタリアは先週、ロシアに対し、2050年までの実質ゼロにコミットし、気候変動対策を強化するよう求めていた。
草案はまだ閣議で了承されていない。
ロイターが入手した草案によると、2050年までにCO2の排出を79%削減することを目指す。石炭火力発電から、ガスタービン、原子力、水力、再生可能発電への移行を進める。
草案によると、積極的な戦略の採用により、付加価値の高い商品が導入され、ロシアの炭化水素の競争力が増すため、ロシアの石油・ガス輸出の減少は鈍化する見通し。
排出量は2030年にピークに達し、その後、減少に転じると見込まれている。