2021年のノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎(しゅくろう)・米プリンストン大学上席研究員(90)の発言が話題を呼んでいる。
米国籍を持つ真鍋氏は、受賞後の会見で「日本に戻りたくない理由の一つは、周囲に同調して生きる能力がないからです」と発言。会場では笑いが起こったものの、ネット上では共感の声が寄せられている。
■「アメリカンジョーク」として報道されるも…
真鍋氏は愛媛県新立村(現:四国中央市)出身。1958年に東大大学院で博士号を取得すると、同年に渡米しアメリカ国立気象局(現:海洋大気局)に入局した。米国では地球温暖化対策につながる気候変動の予測モデルを開発し、今回、ドイツの研究者とともにノーベル物理学賞を受賞した。
75年に米国籍を取得した真鍋氏。97年には日本の科学技術庁のチームに着任したものの、その後帰米、現在はプリンストン大に在籍している。
ノーベル賞受賞後の5日、所属するプリンスントン大で会見を開いた真鍋氏。記者から米国籍を取得した理由を問われると、日本では周囲との「同調」が求められるのに対し、米国では周りを気にせずやりたいことができるから、などと回答。そして、こんなコメントも残した。 「日本に戻りたくない理由の一つは、周囲に同調して生きる能力がないからです」
この発言に、会場では笑いが起こった。
6日昼放送の情報番組「ひるおび!」(TBS系)では、真鍋氏の発言を「アメリカンジョーク」として紹介。ただ、司会の恵俊彰さんは「ジョークというより、言い得てらっしゃるなと」とコメント。伊藤聡子キャスターは「真実を追求しようと思えば、日本の同調するような世界ではダメだったってことを言い得ている」と発言した。
ネット上では、こんな声が聞かれている。
「なんか、切実」
「これは考えさせられるな」
「記者達は笑ってたけど私は笑えんかった」
「日本人はどう受け止めればよいのか」
中には「わいもや」「同じ日本人には響くなあ」「真鍋さんの言った言葉があまりに言い得てる」と、真鍋氏の発言に共感する声もあった。
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