- ビットコインが5万7000ドル突破、中国恒大への助言
- ECB当局者発言、メルクのコロナ治療薬、ノーベル経済学賞
暗号資産(仮想通貨)のビットコインが騰勢を強め、4月に付けた最高値が視野に入ってきました。同じく今春に直近の最高水準を付けている米10年債利回りもこのところ上昇基調が強まっています。この2つのグラフが似たような形状になっている背景には、最近のインフレ懸念が株式や国債の上値を抑え、金相場も頭が重くなっていることもありそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
再び最高値狙いか
ビットコインは5月以来初めて5万7000ドルを突破した。今年に入って記録した最高値(6万4869.78ドル)を再び試すと投機筋の間ではみられている。規制を巡る懸念が緩和したことや、米証券取引委員会(SEC)によるビットコイン上場投資信託(ETF)承認の可能性ついて楽観的な見方が再浮上したことなどが理由に挙がっている。チャート分析では次の抵抗線は6万ドル。
助言を無視
中国恒大集団に対し債務を軽減し、新規事業への多角化計画を中止するよう社内のチーフエコノミストが繰り返し警告していたにもかかわらず、同社はこれを無視していた。恒大を今年辞めた任沢平氏が11日明らかにした。同氏は助言に対して社内から批判を受けることが多かったと主張した。恒大のドル建て社債2本について、11日が期日のクーポンをまだ受け取っていないと一部保有者が明らかにした。
インフレ巡る見解
欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン理事は、最近の物価上昇に反応して労働者の賃金が単発的に上昇しても、「基調的なインフレ軌道におけるトレンド変化を示唆しない」と述べた。一方、ECB政策委員会メンバー、クノット・オランダ中銀総裁は、金融引き締めにつながり得るインフレリスクを過小評価しないよう、投資家は慎重になるべきだとの見方を示した。
初の飲み薬
米製薬会社メルクと提携先の米リッジバック・バイオセラピューティクスは新型コロナウイルス感染症(COVID19)の一部治療で経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」の緊急使用許可(EUA)を米食品医薬品局(FDA)に申請した。対象となるのは重症化リスクを抱え、軽度から中程度の症状が出ている成人患者。許可を得ればコロナ治療で初の飲み薬となる。
ノーベル経済学賞
スウェーデン王立科学アカデミーはノーベル経済学賞を「自然実験」と呼ばれる手法を用いて労働市場の分析に貢献した米大学の研究者3人に授与すると発表した。受賞者はカリフォルニア大学バークレー校のデービッド・カード氏とマサチューセッツ工科大学(MIT)のヨシュア・アングリスト氏、スタンフォード大学のグイド・インベンス氏。
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