中国恒大集団のドル建て社債2本について、11日が期日のクーポンをまだ受け取っていないと一部保有者が明らかにした。同社を巡る債務危機が一段と深刻化しつつあることを示すサインだ。

  この社債保有者によれば、恒大の2022年償還債(表面利率9.5%)と2023年償還債(同10%)のクーポンが、香港時間11日午後5時(日本時間同6時)時点で支払われていない。公に話す権限がないとして匿名を条件に語った。

  ブルームバーグのデータによると、この2本に2024年償還債(同10.5%)を合わせた計3本が11日に利払い日を迎えており、合計利払い予定額は約1億4800万ドル(約168億円)に上る。

  これら社債のうち少なくとも1本は発行時の文書に、支払いには30日間の猶予期間があり、その間はデフォルト(債務不履行)と見なされないと記載されている。恒大にコメントを求めようと営業時間外に連絡したが、これまでに返答はない。

関連記事
中国恒大のドル建て債保有者、23日期限の利払いまだ受けていない
中国恒大、ドル建て債利払いで沈黙続ける-投資家の不安くすぶる

原題:Some Evergrande Bondholders Haven’t Received Coupons Due Oct. 11(抜粋)