新型コロナウイルスワクチンのブースター(追加免疫)接種で当初の接種と異なるワクチンを使用しても、同じワクチン利用と同量以上の抗体が産生されることが、米政府支援の試験の初期段階の結果から分かった。
最初の1回ないし2回とは違うワクチンをブースターとして使う影響を同じワクチンを使用した場合と比較する米国の大規模試験は初めて。9つのアームから成る複雑な試験には450人余りが参加。使われたのはモデルナやファイザー・ビオンテック、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のワクチンで、当初の接種とは別のワクチンをブースターに使用し効果を調べた。
その結果、異なる種類のワクチンを接種した場合、同じワクチンの使用と同等あるいはより高い水準の中和抗体がもたらされた。査読前の論文原稿がmedRxiv.orgのウェブサイトに掲載された。有害事象の確率は全てのグループで同程度だった。
研究者は「一つのワクチンがブースターとして承認あるいは使用許可されれば、最初のコロナワクチンのレジメンとは関係なく免疫反応をもたらすことをこれらデータは示している」と結論付けている。
今回の結果は進行中の試験からのもので、査読を経て医学誌上に公表されたものではない。さらなる詳細は15日午後の米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会の会合で公表される見込み。同試験を実施している研究者が初期段階の結果についてプレゼンテーションを行う予定。
原題:Vaccine Mix-and-Match Approach Bolsters Antibodies, Study Finds(抜粋)