- 米気候予測センターが発生を確信、少なくとも来年2月まで続く公算
- 米カリフォルニア州や南米で干ばつ悪化、米国と日本など厳冬の恐れ
天候にさまざまな影響を及ぼすラニーニャ現象が太平洋赤道域で発生したもようだ。米カリフォルニア州や南米で干ばつが悪化し、米国と日本の一部では厳冬になる恐れがあり、エネルギーや食料の供給がすでにひっ迫している世界にとってリスクが増しそうだ。
米気候予測センターは14日、太平洋赤道域の海面水温が平年より低くなるラニーニャ現象は少なくとも来年2月まで続く公算が大きいと発表した。昨年始まったのと同様に今回も影響は穏やかで済む確率は57%だという。ラニーニャ現象が再び発生したと科学者が確定するには数カ月かかる可能性があるが、全ての兆候は発生を示唆している。
同センターの予報士、ミシェル・ルルー氏はインタビューで、「ラニーニャ現象の発生を確認する上で必要な兆候は全て表れている」と指摘。「ラニーニャ現象が発生したと、強い自信を持って言える」と語った。
ラニーニャ現象発生に向かう兆候はすでに数カ月にわたり見られており、これで2年連続の発生となる。南米では雨が少なくなる恐れがある一方、インドネシアでは洪水が増加する可能性があり、南米産穀物やインドネシア産パーム油など農業市場に大きな影響が及び得る。ラニーニャ現象の発生時には米国の太平洋岸北西部と北部平原を寒気や嵐が襲うことが多くなる傾向があり、地域のエネルギー市場をひっ迫させそうだ。
原題:La Nina Arrives, Threatening to Stoke Droughts and Roil Markets(抜粋)