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スマートフォンを新しくしようと携帯電話会社のウェブサイトで機種交換の手続きをしたところ、商品受け取りが最速で1カ月以上も先の12月10日に設定されました。コロナ禍前に図面を書いてもらった自宅のリフォーム計画は、木材価格の高騰と職人不足で料金が倍に跳ね上がり、結局見送りました。11月下旬にはバーゲンセールで小売業界が活気づくブラックフライデーが控えています。コロナ禍で抑圧してきた物欲を一気に解き放つチャンスですが、サプライチェーンの目詰まりがなかなか解消されないこの秋、肝心の商品が店頭に並ぶのか心配になってきました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
政策と倫理
米金融当局は政策当局者を含む高官が個別の株式と債券を購入することを禁止するほか、積極的な金融取引を制限する新たな規定を発表した。証券取引を巡って批判された地区連銀総裁2人が相次ぎ辞任し、金融当局の信認に傷がつく事態となっていた。発表によれば、新たな規定の下では地区連銀総裁と連邦準備制度理事会(FRB)理事を含む高官が購入できるのは、ミューチュアルファンドなど分散投資商品に限定される。
完全回復
米ファイザーと独ビオンテックは共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、ブースター(追加免疫)接種することで当初の効果を完全に回復できることが大規模な治験で確認されたと明らかにした。16歳以上の1万人を対象に行った試験の結果、ブースター接種で有症状のコロナ感染を防ぐ効果は95.6%に上った。ブースターの安全性は、当初の2回接種とほぼ同じだったという。
利上げ2回
米国債市場で5年債利回りが1.20%を超えた。市場はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標が2022年末までに0.5ポイント近く引き上げられるとの見方を織り込もうとしている。5年債利回りは金融政策の中期的な軌道を反映すると多くが認識している。同利回りはニューヨーク時間21日午後4時16分現在、6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.22%。来年末までに50bp程度の引き締めがあるとの見通しが織り込まれた。この見通しは25bpの利上げ2回に相当する。
巨額投資の行方は
シェアオフィス事業を手掛ける米ウィーワークは特別買収目的会社(SPAC)のボウX・アクイジションとの合併を通じて、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に銘柄コード「WE」で上場した。ボウXとの合併では約90億ドルと評価されており、ソフトバンクグループが出資した2019年当時の企業価値470億ドルを大きく下回る。今年上期の損益は29億8000万ドル(約3390億円)の赤字と、赤字幅は2019年の同期の3倍だった。しかし上場初日の株価は取引開始後間もなく8%急伸。今回は相対的に投資家に歓迎される格好となった。
メリークリスマス
ニューヨーク市の証券業界は全体として今年上期にまたも大きな利益を確保した。新型コロナウイルス禍への対策を追い風とした市場活況の恩恵を受けた。これにより、ウォール街のボーナスは増加する見通しだ。ニューヨーク州のディナポリ会計監査官によれば、2021年のバンカーのボーナスは前年比6.5%増と、3年連続で増える見込み。ボーナスを含む平均報酬は昨年に43万8450ドルに達し、ニューヨーク市の業界別で最高となった。銀行は優秀な人材採用や既存の従業員保持に向け、給与を引き上げている。