自民党の麻生太郎副総裁が衆院選の街頭演説で「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなった」と発言したことについて、岸田文雄首相は26日夜、BSフジの番組で「適切ではなかったのかなと思う。申し訳ないと思います」と陳謝した。
麻生氏は25日に北海道小樽市での街頭演説で、「暑くなった、温暖化した、悪い話しか書いてないけど、温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなったろ?」などと発言。野党から批判が出ている。
番組で首相は「お米については、品種改良など、大変な努力をされ、その積み重ねのもとにおいしくなっていると認識している」とし、「気候変動は災害、農産物にも影響を及ぼす地球規模の大変重要な課題だと思っている」と述べた。
一方、首相が自民党総裁選では掲げたものの、党の衆院選公約には盛りこまれていない「子ども庁の検討」をめぐり、首相は「年内にも与党でしっかり結論を出して、来年の通常国会に法律を出すことができればと思っている」と説明。同様に公約には盛りこまれていない「健康危機管理庁の創設」も、「危機管理上の論点を整理した上で、司令塔機能もぜひ作りたいと思っている」と語った。
首相は衆院選で勝利した場合、改めて特別国会での指名などを経て、第101代首相となる。首相は「内閣を立ち上げたばかりで、働いてもらわなければいけないので、基本的に変えることは考えていない」と説明した。
また、「年末に向けて経済対策を作り、補正予算を成立させ、一日も早くこの経済対策を届けることが大事なことだ」とも語り、今年度の補正予算編成と来年度予算の編成を、ともに年内に進める考えも示した。