• 富裕層増税案に異議、ソフバンクGが借り入れ、英国は高成長達成へ
  • カナダが利上げ見通し前倒し、ビットコイン6万ドル割れ

米上院民主党が27日に詳細を公表した富裕層に対する増税案ですが、反対や懐疑的な声が既に一部で上がっています。ワイデン上院財政委員長は、党議員の支持を得られるよう数週間にわたり交渉を重ねて同案を取りまとめましたが、前進は厳しい状況となっているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

賛同せず

米民主党のマンチン上院議員は、富裕層に対する増税案は「複雑」だとして賛同しない考えを示し、代わりに高所得者に対し15%の最低課税率を設ける独自案を提示した。また民主党のニール下院歳入委員長は富裕層への増税案について、バイデン大統領の社会保障支出の財源確保のための歳入措置を巡る協議から外れたと語った。一方でワイデン委員長は、同増税案はまだ廃案になっていないとし、27日夜に上院財政委で協議を行うと述べた。

IPO市場を再び活用

ソフトバンクグループの孫正義社長は過去最大のテクノロジー投資ファンドで、新規株式公開(IPO)市場をいま一度活用して多額の資金を借り入れた。当局への届け出によると、ビジョン・ファンドは9月、2件のマージンローンで資金を調達。一つは韓国の電子商取引大手クーパンの保有株式ほぼ全て、150億ドル(約1兆7000億円)相当を裏付け資産とした。もう一つは米食事宅配会社ドアダッシュの持ち株88億ドル相当を裏付けとした。ドアダッシュ保有株のうち担保に差し出された株式数は明らかでない。ビジョン・ファンドは2019年にも同様の手法を活用した。

73年以来

スナク英財務相は今年の経済成長率が1973年以来最大となる見通しだと述べた。独立財政機関の予算責任局(OBR)の予測によれば、今年の英経済成長率は6.5%に達する。従来予想では4%が見込まれていた。昨年はマイナス10%程度だった。OBRはまた、来年のインフレ率について平均4%と予想した。

前倒し

カナダ銀行(中央銀行)は債券購入プログラムを終了し、利上げ時期の見通しを前倒しした。供給障害がインフレを助長しているとの懸念が背景にある。同中銀はカナダ国債の保有拡大をやめ、量的緩和策を終了すると発表。さらに、インフレ高進を伴わない経済成長の余地が供給面の制約によって限定されていることから、4月にも政策金利の翌日物貸出金利を引き上げる用意があると示唆した。

6万ドル割れ

暗号資産(仮想通貨)ビットコインが27日の取引で急落し、6万ドルを割り込んだ。トレーダーの売りが1カ月ぶりの大きさに上った。米国で初のビットコイン先物に連動する上場投資信託(ETF)の上場が熱狂をあおりビットコイン価格が最高値を更新したのを機に、短期筋がポジションを削減しているとアナリストは指摘した。

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