[上海 30日 ロイター] – 中国の不動産開発会社、ヤンゴー・グループ(陽光城集団)は、同社発行の資産担保証券(ABS)の所有者に対し、返済が困難になる可能性があるとして満期前の早期償還を控えるよう求めた。金融情報サービスのREDDが伝えた。
同社ABSは発行総額が12億7000万元(1億9800万ドル)に上り、表面利率は6.5%で、2022年11月に満期となる。所有者は今年11月に早期償還する権利を付与されている。
報道によると、ヤンゴーは10月29日に投資家と非公開で会合を開き、償還猶予を求めた。猶予を認めてもらうための信用補完措置は計画していないと説明し、幹部らは投資家が猶予に応じなければ、「支払いが困難になる可能性」があるとの見方を示したという。
中国不動産開発大手の中国恒大集団の債務危機を受け、多額の債務を抱える中国の不動産部門について世界的に警戒感が強まり、恒大以外の不動産会社も資金調達の余地が狭まった。
リフィニティブのデータによると、ヤンゴーはABSのほかに、8種類の米ドル債計22億4000万ドルと14種類の人民元建て債131億元を発行済み。