[グラスゴー/ワシントン 1日 ロイター] – バイデン米大統領は1日、地球温暖化対策を話し合う第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の首脳級会合で演説し、米国が2030年までに温室効果ガス排出量を50%強削減する目標を達成すると改めて表明した。
ローマで開催された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は10月31日、地球温暖化の抑制に向けた「有意義で効果的」な行動を促すことを盛り込んだ首脳宣言を採択。ただ、具体的な目標はほとんど示されず、COP26に多くの作業を残す形となった。
バイデン大統領は、米国が気候変動対策で常に模範となってきたわけではないと認めた上で、「米国が交渉の席に戻ってきただけでなく、願わくば取り組みを主導していくことを世界に示す」と強調。「現政権は気候変動対策を巡るコミットメントを言葉でなく、行動で示すために取り組んでいる」と述べた。さらに、気候変動への対策は途上国への支援が必要で、「現時点でわれわれの支援は十分でない」と強調した。
また、COP26の別のイベントで「謝罪すべきではないかもしれないが、前政権下で米国が地球温暖化対策の国際的な枠組み『パリ協定』から離脱したという事実を謝罪する」と述べた。
マッカーシー米大統領補佐官(気候変動対策担当)は、バイデン大統領が国内の看板政策の一つである「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」計画に盛り込まれた5550億ドルの気候変動向け支出を活用し、米国の温室効果ガス半減目標の実現を目指すとし、「気候変動対策としては米史上最大の投資」と強調。さらに大統領がCOP26で「米国が迅速かつ断固たる行動を取るというコミットメントを改めて示す」と述べた。