[ニューヨーク 5日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、予想を上回る米雇用統計を受けドルが1年超ぶりの高値を付けた。ただ、取引終盤にはリスク選好度が改善し株価が上昇したためドルが下げに転じた。

米労働省が5日発表した10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月より53万1000人増加した。予想されていた以上の増加幅となり、第4・四半期の初めに経済活動が勢いを取り戻したことをより鮮明に示した。今夏の新型コロナウイルス感染者数の急拡大が収まったことを受けた。

これを受け、ドル指数は一時94.634と2020年9月25日以来の高値を付けた。

ただ、リスク選好が改善し、株価が幅広く上昇したことでドル売りが強まり、終盤は0.096%安の94.234となった。週間では約0.1%上昇した。

TD証券のストラテジストは、今回の雇用統計はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が記者会見で述べた「実質的な一段の進展」と一致していると指摘。ドルが幅広く上昇する条件が整っており、11月の季節的な傾向とも一致しているとした。

ポンドは一時0.5%安の1.34250ドルと1カ月ぶりの安値を更新。終盤は0.07%安。

豪ドルはオーバーナイトの下げから切り返し、0.01%高の0.73995米ドル。ただ、週間では約1.6%下げた。

ユーロは0.08%高の1.15635ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.89%安の6万0908.40ドル。

ドル/円 NY終値 113.40/113.43

始値 113.84

高値 114.02

安値 113.31

ユーロ/ドル NY終値 1.1566/1.1569

始値 1.1535

高値 1.1573

安値 1.1514