ドイツで感染症対策に当たる政府の研究機関は11日、新規感染者がこれまでで最も多い5万196人に上ったと発表しました。感染による死者は235人となっています。
こうした中、東部ザクセン州は今週から屋内の飲食店を利用できる人をワクチンの接種を終えた人と感染後に回復した人に限るなど規制を強化したほか、首都ベルリンでも同様の規制が15日から始まります。
さらに連邦議会では職場に出勤できる対象をワクチンの接種を終えた人と感染後に回復した人、それに検査で陰性が証明された人だけとする法案が審議され、近く可決される見通しです。
感染拡大の背景としてはワクチンの接種率が人口の7割弱で頭打ちになっていることや、寒さのため屋内に人が集まるようになっていることなどが指摘されています。
ドイツではことし9月の連邦議会選挙のあと連立交渉が続けられ、来月にもメルケル首相に代わる新しい首相のもと次の政権が発足するという見方が出ていますが、メルケル首相は10日「新型コロナウイルスは連立交渉をしていることなど配慮してくれない。国家全体として再び懸命に努力する必要がある」と述べ、対応を急ぐ考えを示しています。