[フランクフルト 11日 ロイター] – 11日公表された欧州中央銀行(ECB)の調査によると、ユーロ圏の消費者は、今後12カ月間で物価が3%上昇するとみている。

ただ、来年以降はECBが目標とする2%に戻るとみていることから、今回の調査結果は、現在の物価上昇は一時的なものとするECBの見方を裏付ける形となった。

調査によると、回答の中央値は、今後12カ月の物価上昇率が年率3%、3年間では年率2%となった。

レーン専務理事兼主任エコノミストは「家計はおおむね、短期的にインフレが急上昇することを強く意識しており、1年先の見通しは引き上げられた。ただ、少なくとも中央値では、3年先の見通しに変化はない。これは、足元のインフレ急上昇は一時的なものである可能性が高いとの見方に同意していることを示している」と指摘した。

また今回の調査では、消費者は今回の急激なインフレを予測していなかったことも分かった。2020年10月の世論調査では、1年先、3年先のインフレ率はともに2%で、2020年4月の調査開始以来、おおむね横ばいが続いていた。