中国不動産開発企業の融創中国は、新株発行と不動産管理部門の株式売却で約9億5300万米ドル(約1090億円)を調達した。流動性問題が業界全体に広がる中で資金確保を急いでいる。

  14日の発表文によると、融創は3億3500万株を1株15.18香港ドル(約1.95米ドル=約222円)で発行し、約6億5300万米ドルを調達。ブルームバーグ・ニュースの先の報道を確認した。また、不動産管理を手掛ける融創服務の1億5800万株を子会社を通じて売却し、残り3億米ドルを確保した。売却額は1株14.75香港ドルと、12日終値を11%下回る。

  さらに、支配株主の孫宏斌会長は自己資金から無利子融資の形で4億5000万米ドルを提供した。

中国不動産開発の融創、観光事業売却計画と関係者-資金繰り改善狙う

  売上高で中国不動産4位の融創を巡っては、今年9月に子会社が地方政府に支援を求める書簡が明るみに出て以降、同社の財務を巡る市場の目が厳しくなっている。融創は支援要請をその後否定している。

原題:China Developer Sunac Raises $953 Million; Chairman Issues Loan(抜粋)