[ワシントン 23日 ロイター] – IHSマークイットが23日公表した11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は56.5と、10月の57.6から低下した。労働力や原材料の不足が重しとなった。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。

IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「米経済は引き続き好調だが、今回の低下は米経済が持続的な供給上の制約への対応に苦戦していることを強調している」と述べた。

投入価格指数が10月の74.1から78.1に大幅上昇。2009年の調査開始以来最高となった。これらの価格上昇は消費者に転嫁されており、高インフレが当面続く可能性がある。

内訳ではサービス業PMIが57.0と10月の58.7から低下。ロイターのまとめたアナリスト予想は59だった。サービス業は米経済の3分の2以上を占める。

IHSマークイットによると、サービス業で報告された未完成の作業は過去2番目に速いペースで積み上がっているという。

一方、製造業では供給上の制約があるにもかかわらず、新規受注が相次ぎ、製造活動が回復。製造業PMIは59.1と、10月の58.4から上昇した。市場予想は59だった。製造業は米経済の12%を占める。