[北京 24日 ロイター] – 中国・四川省の成都市は、不動産開発会社が不動産の事前販売や新規融資を通じて資金を確保できる体制を整えると表明した。中国の都市が不動産業界の資金繰り緩和に動いたのは初めて。

成都市の住宅規制当局は23日にウェブサイトに掲載した通告で、不動産開発会社は、住宅開発プロジェクトが完了した時点でエスクロー勘定にある事前販売の売上高の95%を引き出せると表明。

地元の金融機関も、不動産開発会社と住宅購入者を保護するため、不動産融資の枠を増やし、住宅ローンの提供を強化するよう指示を受けた。

不動産研究機関・易居研究院の厳躍進ディレクターは「不動産融資枠を明確に増やした都市は初めてだ」とし、事前販売が行われた不動産プロジェクトの中断を防ぐため、不動産融資の実行を加速するあらゆる措置が導入されるだろうと予想。「11月は住宅販売の鈍化ペースが和らぐ」との見方を示した。

成都市の通告によると、一部の主要不動産開発会社は、融資の返済延期や利払いの減額が認められる。