[ワシントン 2日 ロイター] – バイデン米大統領は2日、新型コロナウイルス新変異株「オミクロン」の感染が国内で確認されたことを踏まえ、コロナ対策強化に向けた一連の指針を発表した。ロックダウン(都市封鎖)は含まれないとも強調した。

バイデン大統領はコロナ感染者数が冬に増加し続けるという専門家の予測に言及した上で、「カオスや混乱に陥るのでなく、科学とスピードをもってオミクロン株と戦う」と言明した。

新たな対策では、自宅で行う新型コロナ検査を無料とするため、政府は民間の健康保険会社に対し、1億5000万人の顧客に検査キット費用の払い戻しを義務付ける。

さらに追加接種(ブースター接種)を加速させる取り組みを強化し、連邦政府職員には追加接種を受けるために有給休暇を与えるとし、民間企業に対しても同様の措置を講じるよう促した。

そのほか、家族向けのワクチン接種会場を全国に増設し、今後承認される見通しの新型コロナ治療薬の公平な供給を目指すとした。

米国への渡航要件も厳格化する。米疾病対策センター(CDC)によると、外国人か米国人かを問わず、ワクチン接種の有無にかかわらず、航空機を利用した入国者全員に出発前1日以内に検査で陰性結果を得ることを義務付ける。

また、関係筋によると、航空機、列車、バス、空港や駅でのマスク着用義務の期限を1月18日から3月18日まで延長する。

バイデン大統領はさらに、他国にワクチンを供給する取り組みの加速も目指すと表明した。