[香港 9日 ロイター] – 関係筋によると、中国の不動産開発会社、佳兆業集団が120億ドル相当のオフショア社債について再編作業を開始した。

同社は7日に満期を迎えた社債4億ドルを償還せず、すべてのオフショア社債についてクロスデフォルト条項が発動された。これを受け、格付け会社フィッチ・レーティングスは同社を「一部債務不履行(RD)」に格下げした。

同社のオフショア債務は、国内不動産開発会社では中国恒大集団に次いで多く、債務再編は国内最大級の規模になる。

佳兆業集団は、正式に債務不履行に陥ったかどうか宣言していないが、近く社債権者団体のアドバイザーを務めるラザードと秘密保持契約を結ぶ見通し。これにより、猶予措置や資金調達について協議する下地が整うとみられている。

この社債権者団体は佳兆業集団のオフショア社債120億ドルの25%以上を保有している。

関係筋によると、秘密保持契約が締結されれば、猶予措置や資金調達について正式な協議を開始することが可能になる。

ただ、協議は依然として初期段階にあり、今後数週間で合意が成立する可能性は低いという。

フィッチによると、クロスデフォルト条項が発動されたことを受けて、社債権者の25%以上がデフォルトを宣言すれば、120億ドルの社債について即時返済を求めることが可能になる。