【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は10日、ロシアのプーチン政権がNATOに対し、これ以上東方に加盟国を拡大しないという「法的な保証」を求めていることに関し、「自らの道を決めるという欧州の全国家が持つ権利について、譲歩はしない」と語り、拒否する姿勢を明確にした。
ドイツのショルツ新首相との共同会見で発言した。ロシア軍集結でウクライナ国境情勢が緊迫化する中、プーチン政権はNATOのロシア周辺での軍備増強の方が脅威だと主張。NATO入りを望むウクライナを加盟させないと保証するよう迫っている。
ストルテンベルグ氏は、NATOとウクライナの関係は「加盟30カ国とウクライナによって決定される」と強調。「ロシアが制御できる仕組みを再構築しようとするのは許せない」と非難した。
一方、ショルツ氏は、事態打開に向けてウクライナとロシア、独、フランス4カ国による協議が「最も重要な形式だ」と指摘。改めて協議再開に意欲を示した。