[モスクワ 13日 ロイター] – ロシアのリャブコフ外務次官は13日、北大西洋条約機構(NATO)が中距離核戦力(INF)の配備に動いていることを示す「間接的な示唆」があるとし、そうなればロシアもINFを配備せざるを得なくなると述べた。

リャブコフ次官はロシア通信(RIA)のインタビューに対し、冷戦時代に核弾頭搭載可能なパーシングミサイルを扱っていた部隊が先月に復活されるなど、NATOがINFの再配備に動いている可能性があることを示す「間接的な示唆」があると指摘。「政治的、外交的な解決に向けた進展がなければ、ロシアの対応は軍事的なものになる」と警告した。

その上で「現時点でロシアは一方的なモラトリアムを実施している。NATOと米国に対し、このモラトリアムに参加するよう呼び掛ける」と述べた。

NATOは欧州に新たなミサイルを配備することはないと表明。ただリャブコフ次官は、ロシアはNATOを「全く信用していない」と述べた。

米国と同盟国がロシアに対しウクライナを侵攻すれば大きな代償を払うことになると警告する中、ロシアは西側諸国に対し安全保障を求めており、リャブコフ次官の発言で対立が一段と鮮明になった。