[ニューヨーク 13日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。週内に一連の世界の主要中央銀行の政策決定会合を控える中、米連邦準備理事会(FRB)はテーパリング(量的緩和の縮小)加速を決定するとの見方が出ていることが背景。
今週はFRBに加え、欧州中央銀行(ECB)、日銀、イングランド銀行(英中央銀行)、スイス国立銀行(SNB)などが政策決定会合を開催する。
FRBはECBよりも速く金融引き締めに動くとの見方から、ユーロは下落し、終盤の取引で0.2%安の1.1291ドル。
ドルは対円で0.1%高の113.49円。
主要6通貨に対するドル指数は0.2%高の96.297。
ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「FRBは来年第1・四半期にテーパリングを完了させ、夏の初めまでには確実に利上げを実施するとの見方が市場ですでに織り込まれている」とし、「ドルに上昇余地が残っているかどうかは、FRBが示す来年の利上げ回数の予想次第だ」と述べた。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、FRBが2022年のインフレ率が3%を超えるとの見通しを示すか、23年の見通しを大きく引き上げるかすれば、ドルは大きく上昇すると予想。「金利見通しを示すドット・チャートで22年に2回以上の利上げが実施される可能性が示されれば、短期債利回りが上昇し、ドルはこれに連動して上昇する」との見方を示した。
英ポンドは0.4%安の1.3216ドル。英国のジョンソン首相は12日、英国は新型コロナウイルスのオミクロン変異株による感染の「津波」に直面していると発言。この日は、英国でオミクロン株による感染で初めての死者が確認されたほか、ジャビド保健相がオミクロン株は首都ロンドンで向こう48時間以内に主流になるとの見方を示した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは一時4万5750ドルと、2週間ぶり安値を更新。その後は7.2%安の4万6500ドル。イーサは9.8%安の3747ドル。
ドル/円 NY午後4時 113.58/113.61
始値 113.63
高値 113.67
安値 113.38
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1282/1.1286
始値 1.1272
高値 1.1307
安値 1.1273