[東京 24日 ロイター] – 金融庁は24日、2017年に最終合意した国際的な金融規制「バーゼル3」について、国内基準行への適用時期を当初予定の2024年3月末から25年3月末に1年間延期すると発表した。政府の経済対策を受け、銀行の規制対応コストを軽減することで事業者への融資をより積極的にできるようにする。
金融庁は今年9月、国際統一基準行やリスク量の計測を独自の「内部モデル」で行う国内基準行は国際合意に従って23年3月末から、それ以外の国内基準行は1年遅らせて24年3月末から適用する案を公表していた。
金融庁はまた、国際統一基準行を対象とするレバレッジ比率規制について、比率の算出時に日銀への預け金を総エクスポージャー額から外す時限措置を2年間延長して24年3月末までとすることも発表した。総エクスポージャー額から日銀預け金を除くことで、銀行はその分、貸し出し余力が生じる。
(和田崇彦)