[ニューヨーク 18日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米国債利回りの上昇を受けドルが上昇した。一日の上昇としては2週間ぶりの大きさとなる。円は日銀が超緩和的な金融政策の維持を決めたことを受け一時下落したものの、その後は安定化した。
市場は米連邦準備理事会(FRB)が25─26日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)に注目。FRBは今回のFOMCで3月の利上げ着手を示唆する公算が大きく、フェデラル・ファンド(FF)金利先物は3月の利上げを完全に織り込む水準にある。
マネックス・ヨーロッパのシニア外為市場アナリスト、サイモン・ハービー氏は「労働市場で進展が見られたことに加え、インフレ率が約40年ぶりの高水準に達していることを踏まえると、FRBは1月のFOMCで一段とタカ派的にならざるを得ない」と指摘。「こうした見方がドルの下支えになっている」と述べた。
利上げ観測が高まる中、米国債利回りが上昇。2年債利回りは2020年2月以来初めて1%台に乗せた。10年債利回りはオーバーナイトの取引で2年ぶりの高水準となる1.856%を付けている。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.6%高の95.772。一時は1週間ぶりの高値となる95.832まで上昇した。
ユーロは1週間ぶり安値の1.1319ドルを付けた後、0.7%安の1.1325ドル。
独欧州経済センター(ZEW)発表の1月の景気期待指数は51.7と、前月の29.9から急上昇し、6カ月ぶり高水準を付けた。新型コロナウイルスの感染が初夏までに減少し、今後半年で景気が上向くとの期待を背景に市場予想も上回った。ただユーロ相場はほとんど反応しなかった。
日銀は17─18日に開いた金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和政策の継続を賛成多数で決定。
これを受け円は対ドルで一時下落したものの、午後の取引では114.61円とほぼ横ばい。
豪ドルは対米ドルで0.4%、ニュージーランドドルは1.1%、それぞれ下落。
ドル/円 NY午後4時 114.62/114.63
始値 114.69
高値 114.73
安値 114.46
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1317/1.1318
始値 1.1384
高値 1.1391
安値 1.1315