[ワシントン 20日 ロイター] – 米労働省が20日発表した1月15日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比5万5000件増の28万6000件と、昨年10月半ば以来3カ月ぶりの高水準に達した。増加は3週連続で、昨年7月以来の大幅増となった。市場予想は22万件だった。

新型コロナウイルスの感染再拡大によってビジネスや企業活動が妨げられている公算が大きい。今回のデータは1月の米雇用統計の調査期間と重なっていることもあり、1月の雇用の伸びにも影響が及ぶ可能性がある。

ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのコーポレートエコノミスト、ロバート・フリック氏は「オミクロン変異株流行によって感染者が過去最多に達している状況を反映しているようだ」と指摘。同時に「オミクロン株の流行はピークを迎えており、過去のトレンドが続けば、申請件数は今後2─3週間で急速に減少する見通しだ」と述べた。

州別ではカリフォルニア州で申請件数が増加。一方、ニューヨーク、ミズーリ、テキサスの各州では大幅に減少した。

1月8日までの1週間の失業保険受給総数は8万4000件増の163万5000件だった。