[ロンドン/コペンハーゲン 21日 ロイター] – 英保健安全保障庁(UKHSA)は21日、新型コロナウイルスのオミクロン株の亜種「BA.2」について、増殖に優位性がある可能性があるとして調査していると明らかにした。ただ「懸念される変異型(VOC)」には指定していない。

UKHSAによると、英国ではこれまでに426件のBA.2亜種の遺伝子解析を実施。どの程度有意な遺伝子変異があるかはまだ分かっていないものの、初期の分析でオミクロン従来株の「BA.1」と比べ、増殖率が高い可能性が示されているとした。

UKHSAによるとこれまでに40カ国がBA.2亜種の解析結果を報告。サンプル数はデンマーク、インド、英国、スウェーデン、シンガポールの順に多かった。

デンマークではBA.2亜種が急速に拡散しており、新規感染者数に占める割合は2021年最終週の20%から、22年第2週には45%に上昇した。

スタテンス・セーラム・インスティテュート(SSI)の研究者、アンダース・フォムスガード氏は、オミクロン従来株のBA.1に感染した人がBA.2亜種に再感染する可能性は否定できないとし、感染拡大のピークが2回ある可能性もあるとの見方を示した。ただ、SSIの分析では、BA.1感染とBA.2感染との間に入院数の差は出ていない。