Monitors display stock market information at the Nasdaq MarketSite in New York, U.S., on Friday, Jan. 21, 2022.Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米株は先週、ナスダック100指数が週間ベースで2020年3月以来の大幅安を演じました。今週の注目材料はアップルなどの決算と連邦公開市場委員会(FOMC)会合。FOMCでは3月の利上げ開始と、その後の速やかなバランスシート縮小が示唆されると予想されています。米株はどう反応するか。1950年代以降の計12回の利上げサイクルにおいては平均で年率9%上昇し、11回でプラスのリターンを記録しているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

毎会合での引き締め警戒

米金融当局が3月を皮切りに毎回のFOMC会合で金融引き締めに動くリスクがあるとの見方を、ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストが示した。現時点では3月と6月、9月、12月の利上げに加え、7月にバランスシート圧縮開始の発表があると見込んでいると、週末の顧客向けリポートで説明。ただ、インフレ高進圧力を踏まえれば「リスクは当社のベースラインの上方に幾分傾斜している」としている。

インフレ減速に懐疑的

サマーズ元米財務長官は、米金融当局者のインフレ見通しが甘いのではないかと引き続き懸念しているとし、CPI上昇ペースが年末までに2%に落ち着く可能性には懐疑的だと語った。サマーズ氏は「われわれが置かれた状況の重大さは依然、実態よりも低く評価されている」と指摘。石油コスト上昇や米住宅価格の高騰などが物価圧力の高止まりを示唆すると話した。

ウクライナ巡る緊張続く

ロシアがウクライナで親ロシア政権樹立を画策しているという英政府の指摘に対し、ロシア外務省は強く反発した。一方、ブリンケン米国務長官は、ロシアが行動を起こせば重大な結果を招くことになるとの警告を強めている。ただロシアに対する即時制裁には否定的。現段階で制裁を科せば選択肢を狭め、ロシアによるウクライナ侵攻を抑止する効果も失われかねないというのが理由だ。

オミクロン株ピーク越えへ

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は新型コロナウイルスについて、オミクロン変異株による記録的な感染者・入院者の増加が近くピークに達するとの楽観的な見方を示した。ただ減少ペースは地域で異なり、一様にはならないとしている。

ユニリーバ経営陣に圧力

物言う株主として知られるネルソン・ペルツ氏のヘッジファンドが、日用品大手ユニリーバの株式を取得したと、事情を知る複数の関係者が明らかにした。英グラクソ・スミスクラインのコンシューマーヘルスケア部門を買収する可能性がほぼ消滅したユニリーバの経営陣に対し、圧力が強まりそうだ。ペルツ氏は昨年8月、P&Gの取締役会から退いた。

その他の注目ニュース

モルガンSの米仕組み金利デスクの損失、金融政策巡るリスク浮き彫り

米量的引き締め、今回は保有債券の一部売却の必要も-ポズサー氏

米シティ、NY周辺の従業員に2月初旬のオフィス復帰を要請