A statue of George Washington is covered with snow across from the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Thursday, January 4, 2018. Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米株式相場の上昇にかねて懐疑的だったモルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は24日、1月の相場下落は金融引き締め成長減速による下落を見込む同氏の見方に一致すると指摘した。

  同氏らストラテジストはリポートで、一段の下落見通しを示し市場に「冬が来た」と記述。下落の主な要因として、景気減速の懸念が米金融政策を巡る不安に取って代わると主張した。

  ストラテジストらは「購買担当者指数(PMI)と利益見通し修正を景気減速が底を打つ兆しとして注視しているが、当社の見方ではまだ大きな減速の余地があり、株式市場はまだそれを織り込んでいない」と指摘、「強気になるには時期尚早だ」と論じた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は26日に3月利上げとその後の量的引き締めを示唆すると見込まれている。決算シーズンはここまでのところ、マクロ経済見通しをめぐる悲観を打ち消す内容ではない。

  デービッド・コスティン氏らゴールドマン・サックス・グループのストラテジストもリポートで、市場は米連邦準備制度のタカ派シフトが企業利益に打撃を与えることをますます懸念していると指摘。投資を促す明らかな材料が目先はほとんどないとの見解を示した。

  環境悪化の中でモルガン・スタンレーのウィルソン氏は、ディフェンシブなバリュー株を推奨。ゴールドマンのチームは価格設定力のある企業を選好し、JPモルガン・チェースのミスラブ・マテイカ氏は金利上昇の影響を比較的受けにくい欧州と英国株が米国よりも「興味深い」としている。 

原題:Morgan Stanley’s Michael Wilson Says ‘Winter Is Here’ for Stocks(抜粋)