[ワシントン 26日 ロイター] – 米商務省が26日に発表した2021年12月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比11.9%増の81万1000戸となり、昨年3月以来9カ月ぶりの高水準となった。市場予想は76万戸だった。前年同月比は14.0%減った。

新築住宅販売が大きく伸びた背景には、中古住宅の深刻な在庫不足がある。

一方、11月の販売戸数は当初発表の74万4000戸から72万5000戸へ下方改定された。

12月は人口密度の高い南部と中西部で前月と比べて急増した。西部では増加した一方、北東部は減った。

新築住宅は、米住宅販売のうち10%超を占める。新築住宅の販売戸数は住宅市場の先行指標だが、月次ベースは変動しやすい傾向がある。

販売戸数は昨年1月には99万3000戸と、2006年終盤以来の高水準に達していた。21年に販売された新築住宅は約76万2000戸で、20年に比べて7.3%減少した。

新築住宅市場は、中古住宅の記録的に少ない在庫に押し上げられている。住宅ローン金利が上昇しても住宅需要は堅調に推移すると予想され、価格の高さと相まってさらに入手が困難になると見込まれる。昨年12月の販売価格中央値は前年同月比3.4%上昇の37万7700ドル。

昨年末時点の新築住宅の在庫は40万3000戸で、11月末の39万7000戸から増えた。在庫のうち建設中が65.3%、未着工が約25%だった。

政府が先週発表した昨年12月の未着工住宅戸数は過去最高となった。一方、完成戸数は減少した。建設業者は資材の高騰に悩まされており、昨年11月に政府がカナダ産針葉樹製材の輸入関税をほぼ倍にしたことで、状況はさらに悪化する可能性がある。

昨年12月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は6.0カ月。前月は6.6カ月だった。