[ニューヨーク 7日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルとユーロがともに下落した。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁の発言を受け早期利上げへの期待が後退した。

ラガルド総裁は7日、ユーロ圏のインフレ率が低下し2%前後で安定する可能性があるため、大規模な引き締めは必要ないと述べた。

BKアセットマネジメントのマネジング・ディレクター、キャシー・リエン氏は「ユーロとドルは欧米の金利見通しの間で一種の綱引き状態になるだろうが、最終的には10日に発表される米消費者物価指数(CPI)を受けドルがやや回復に向かうだろう」と述べた。

ロイターのエコノミスト調査によると、1月の米CPIは前年同月比7.3%上昇となる見込み。

ドル指数は0.045%安。ユーロ/ドルは0.03%安の1.1443ドル。

ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、ECBは先週、ユーロを上昇方向に導いたと指摘。「市場の注目は今、米インフレ率にシフトした。市場はこれを材料に米連邦準備理事会(FRB)が来月実施する利上げ幅が0.25%なのか0.50%なのかを判断するだろう」と述べた。

金融市場が織り込む、3月に0.50%ポイントの利上げが行われる確率は約33%となっている。

日本円は対ドルで0.13%高の1ドル=115.06円。ポンドは0.05%高の1.3536ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは4週間ぶりの高値を付けた。一部のショートポジションの巻き戻しを受けた。終盤は8.94%高の4万4279.81ドル。4日は11%上昇していた。

ドル/円 NY午後4時 115.10/115.11

始値 114.94

高値 115.17

安値 114.92

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1438/1.1439

始値 1.1441

高値 1.1458

安値 1.1418