Stock market information on a monitor in the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Thursday, Oct. 21, 2021. SoftBank will finally get a chance to start recouping some of the more than $17 billion it poured into WeWork when the company lists its shares on the NYSE. Photographer: Michael Nagle/Bloomberg via Getty Images

米株式市場には見掛けよりもリスクが高まっている恐れがあると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリストが指摘した。

  ゴンザロ・アシス氏率いるBofAの株式デリバティブアナリストは8日のリポートで、今年に入ってからの日中での激しい相場変動と単一銘柄の大幅な値動きは、水面下での「乱流」発生を示していると指摘。S&P500種Eミニ先物の流動性水準が過去最低水準付近まで急減していることも、相場の乱高下に拍車を掛けている。

S&P500種の1日の変動率

  アシス氏は「米株は綱引き状態となっている。力強い企業収益および経済成長と、ここ数十年で最も市場に優しくない米金融当局との間でだ」と指摘した。

  同氏らによると、前回に米株相場が10%超の下落から米金融当局の助けなしに持ち直したのは2018年2月。ただ、その反発も長くは続かず、同年末までに相場は大きく下げた。今回は、現在の株価水準から15%を超える下落にならない限り、米金融当局が市場の支援に乗り出すことはないとBofAはみている。

原題:BofA Analysts See Mounting Risks for S&P 500 Under the Surface(抜粋)