[モスクワ 17日 ロイター] – 米民間企業のマクサー・テクノロジーズは17日、自社の衛星画像を基に、ロシアはウクライナ付近から一部の軍装備を撤収させたものの、別の装備が到着しているほか、依然としてウクライナ付近に多くの部隊と装備を配備しているとの解析結果を示した。

ロシア軍の軍備増強を数週間にわたって追跡している同社が公表した画像について、ロイターは独自に検証できなかった。

西側諸国は16日、ウクライナ国境でロシア軍の撤収は確認できず、むしろ部隊の増強を継続していると批判。一部撤収しているとするロシア側の主張と矛盾している。

今回マクサーが公表した画像は今週14、15、16日にベラルーシ、ロシア西部、ロシアが2014年に併合したクリミアをそれぞれ撮影したもの。

ロシアは16日、クリミアから軍事演習を終えた戦車などが撤収する映像を公表した。だが、マクサーはクリミアの画像から、イェウパトーリアの車両基地に複数の装甲車が止まっていると指摘した。

また、オプク訓練場やドヌズラフ湖、ノヴォオゼルノエなどクリミアの他の地域には部隊や装備が引き続き配備されているとした。

マクサーによると、ロシアが大規模な軍事演習を行っているベラルーシでは、ウクライナ国境から6キロも離れていないプリピャチ川に新たな舟橋が架けられ、他の訓練場に大規模な野戦病院が新設されたという。

また、ベラルーシの飛行場には新たに戦闘ヘリコプター20機近くが配備され、先に配備されていた大規模な地上部隊はどこかへ出発したという。