【ワシントン時事】バイデン米大統領は18日、ホワイトハウスで記者会見し、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決定したのかと問われ「現時点で彼は決断したと確信している」と語った。ウクライナの首都キエフも攻撃対象に含まれていると警告し、ウクライナ東部の情勢悪化に強い危機感を表明。対話を続ける姿勢を示す一方、武力衝突への警戒を促した。

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 バイデン氏の発言は、これまでのプーチン氏の判断に関する評価から一歩踏み込んだ形だ。ただ、バイデン氏はプーチン氏の決断について「信じるに足る理由がある」と述べたものの、「われわれには特別な情報収集能力がある」と説明しただけで、具体的な根拠は明らかにしなかった。

 発言の背景には、ここ数日間で急速に悪化し続けるウクライナ東部の状況がある。東部ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力が、互いに相手側が攻撃を仕掛けてきたと主張し、非難の応酬を続けている。17日には幼稚園が砲撃で被害を受けたほか、18日には親ロ派が実効支配するドネツク中心部で車が爆発。同じく親ロ派の実効支配下にあるルガンスクでは19日未明、ガスパイプラインが爆発したと伝えられた。

 バイデン氏は会見で、親ロ派武装勢力が挑発を試み、ウクライナ政府軍との停戦を定めた「ミンスク合意」に違反していると批判。ウクライナ側が攻撃を仕掛けていると虚偽の主張を行うことで侵攻の口実づくりを図っているとロシアの動きを非難した。