[モスクワ 22日 ロイター] – ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムの子会社で鉄道輸送を手掛けるガスプロムトランスが、2月18日からウクライナ向け液化石油ガス(LPG)輸送の受注を停止した。ロイターが顧客企業に宛てたメモを入手した。

メモで「ウクライナ情勢の激化と、ガスプロムトランスが所有する鉄道車両への損害などの潜在的なリスクを避けるため、2月18日から追って通知があるまでウクライナ向け出荷の受注を停止する必要がある」と指摘。顧客企業に対し他の供給先を検討するよう求めたほか、すでに受注が確定した注文は履行するが、輸送中に車両などに損害が生じた場合は全額補償するよう要請した。

ガスプロムトランスはこのメモに関するコメントの要請に応じていない。

トレーダーによると、ウクライナでの冬季の注文はすでにターム取引で契約済みで、ガスプロムトランスによるウクライナへのLPG供給で大半を占めるスポット取引への需要は現時点では高くないが、この状況が3─4月まで続けばウクライナでのLPG不足につながる可能性があるとした。